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2017/07/27 ブログ,広島店 コメント(0)

私、村野の愛車R1200RT、R80共にボクサーエンジンです。

1923年にR32で世の中に初めて登場したボクサーエンジン。

ボクサーエンジンを今尚作り続けている理由を何なのか!?

「安定性」「快適性」「整備性」「安全」の4つの観点でご説明します。

今回のブログは来年40周年を向かえる「RT」の歴史と共に

ボクサーエンジンの進化を紹介します!

BMWツアラーの代名詞RT「T」はTour(ツアー)の頭文字、

RTの「R」はドイツ語で旅行を意味する「Reisen」の頭文字です。

 

 

①安定性

なぜボクサーエンジンだとバイクが安定するのか?

エンジンの中で重い物と言えば「クランクシャフト」。

そのクランクシャフトが1分間に数千回転する訳です。

重いクランクシャフトが低い位置で低重心と高い安定性を生んでいます。

クランクシャフト

 

エンジンの中でピストンは下の写真のような動きをしています。

(バケツがピストン、腕がコンロッド、胴体がクランクシャフトだと思って下さい)

クランクシャフトは回転しそれに伴い左右のピストンは互いに同じ動きをしています。

下死点では双方のピストンが内側に向かう力を打ち消し合い、

逆に上死点では双方のピストンが外側に向かう力を打ち消し合います。

その為高速道路などでの高速走行も非常に安定しています。

下死点

IMG_6395

 

上死点

IMG_6396

 

※ジャイロ効果の例え

コマを想像して下さい。

回転しているコマの軸が傾いても回転している以上そう簡単には倒れません。

 

 === R247系エンジン R100RT ===

IMG_6402

 

1978年に初めて「RT」モデルが誕生しました。

OHV2バルブエンジン 980cc

 

1978年~ 2本サスと呼ばれるリアサスが左右2本あるモデルは70馬力

モノサスのエンジンと比較すると荒々しいエンジンフィーリングです。

 OLYMPUS DIGITAL CAMERA

※この写真だけ私のですみません。

実は始めて乗ったRTは1982年式R100RTでした。

 

1986年~ モノサスと呼ばれるリアサスが1本のモデルは60馬力

2本サスと比較し馬力を落としてでも乗りやすいエンジンに改良されてます。

 R100RT

 

②快適性

BMWは安定していて疲れないということです。

なぜ安定していると疲れないかというと①で説明した事もその要因の1つです。

色々と癖のあるエンジンですが低速で走る街中から長距離を走る高速道路、

右左と曲がりくねるワインディングまで、

場所を選ばすに快適に走り続けることが出来ます。

 

=== R259系エンジン R1100RT、R1150RT ===

IMG_6404

 

OHC4バルブエンジン 1,085cc

1995年~ テレレバーとパラレバー、ABS2を搭載したR1100RT 90馬力

インジェクションが採用アンドリングから吹け上がりがよりスムーズになりました。

 R1100RT

 

OHC4バルブエンジン 1,129cc

2001年~ インテグラルABSを搭載したR1150RT 95馬力

低回転域で最高トルクの90%が発揮されます。

人生で初めて試乗したBMWがR1150RTでした。

右に体が持っていかれる感覚は今でもはっきり覚えています。

 

 R1150RT

 ③整備性

メカニックが整備する立場からするとこのエンジンは非常にメンテナンスが簡単です。

横に張り出したエンジンのおかげでスパークプラグの点検、バルブクリアランスの点検などは容易です。

 

=== K26系エンジン R1200RT(空冷) ===

IMG_6405

IMG_6403

 

SOHC4バルブ 1,169cc

2005年~ クルーズコントロールを初搭載したR1200RT 110馬力

パワーアップし早くなったのですが低回転でのトルクが若干少なくなり発進の際に少しだけ気を使います。

R1200RT

 

DOHC4バルブ 1,169cc

2010年~ BMWボクサーエンジン初のDOHCエンジンR1200RT 110馬力

SOHCエンジンの課題だった低回転でのトルクが改善されました。

現在のRnineTシリーズのエンジンもこのDOHCエンジンを使用しています。

R1200RT DOHC

 

④安全

少し捉え方を変えると安全面で一役買ってます。

それは転倒した時にその威力は発揮されます。

飛び出したシリンダーのおかげで転倒時にライダーの足が挟まれる事が無いのです。

ちなみに気になるエンジンの幅は

R1200RT 70cm

K1600GTL 52cm

 

=== K52系エンジン R1200RT(水冷)===

LC

DOHC4バルブ 1,169cc

2014年~ 水冷エンジンを搭載したR1200RT LC 125馬力

ボクサーエンジン初の水冷エンジンです。

空冷エンジンとはエンジンフィーリングも全くの別物ですが、

ワインディングでツアラーと見下していると痛い目を見るほどの性能です。

R1200RT LC

 

このように1978年に発売開始されたR100RTからR1200RT LCへとエンジンは進化してきています。

RTに限らずBMWのボクサーエンジンは乗り手の心をつかんで止まないエンジンです。

早すぎもせず遅すぎもせず、

ワインディングもそこそこに高速道路も快適に、

長距離ツーリングが楽しくてしょうがありません。

OHVはパワーこそありませんがボクサーエンジン独特のフィーリング、

市街地で車の流れで走ってもストレスがたまることなく最新のボクサーエンジンとは

ひと味もふた味も違ったエンジンフィーリングがたまらなく好きです。

 

私もこのボクサーエンジンに心をつかまれたBMW好きの一人です。

どうか一度このボクサーエンジン体感してみませんか?

 

ショールームには最新試乗車もございます。
一緒にボクサー談義しましょう!

 

村野

 

モトラッドバルコム広島

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